みなさん、こんにちは!トラ・レポ(トランジションセンターReporter)の禰占です。
7月4日(土)に行われた、「脳は視覚情報をどのように処理してデッサンするのか」の講座を受講しましたので、体験レポートさせていただきます。講師は、画家の渡邊智美先生です。
この講座では、人間がどのようにして描くという行為を行うのかについて、人間の脳の認識能力をもとに、お話しいただきました。
さてみなさんはこれまでデッサンをしたことがありますか?日常的に絵を趣味にしている方でなくとも、たとえば美術の授業などで一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
このデッサンをする際に、描く対象と描いた絵が大きく異なってしまう場合があります。それは単に絵を描くことの技術力の問題もありますが、脳内で物を正しく認識していないことが原因かもしれません。
みなさんはどこかで、トリックアートなど、目の錯覚を引き起こすイラストや画像を見たことはありませんか?この錯覚が起こるのは、目から入った情報(視覚情報)を脳内で処理する際、脳が勝手に情報に補整をかけているためです。つまり視覚情報を適切に処理できていないということになります。
私はこれまで、デッサンが上手い人と言うのは、見たものを正確に描くための技法を習得した人だと考えていました。たとえば、正確な円を描くために、鉛筆や筆をどのように適切に動かすか、その方法を知って実践できる人ということです。
しかし先生のお話では、そもそも物を正確に見る行為自体に、熟練者とそうでない人の違いが生じているそうです。たとえば熟練者は、我々が物を見る際に生じる錯覚の影響に気付いています。その上で、錯覚の影響を抑えるために適切な方法をとりながら、絵を描いているのです。まさか熟練者と素人の間にそんな違いがあったとは思いもよりませんでした。渡邊先生貴重なお話をどうもありがとうございました。
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