みなさん、こんにちは!トラ・レポ(トランジションセンターReporter)の禰占です。
9 月 27 日(日)に行われた、「もっと知る!小学校教員×大学教授コラボ企画!
おもしろ理科教室~光について~基礎から大学レベルまで」の2時間目「道端の葉っぱを
光らせてみよう」の講座を受講しましたので、体験レポートさせていただきます。
【目次】
・講師について
・講義内容
・光について
・まとめ
【講師について】
講師は、司会が学校法人桐蔭学園 理事長、桐蔭横浜大学 学長・教授の溝上慎一先生、解説が桐蔭学園小学校教諭の塩原一成先生と、桐蔭横浜大学 医用工学部 教授の池上和志先生です。
【講義内容】
本講座は、事前に公開されているオンデマンド動画の「道端にある葉っぱを光らせてみよ
う」を基に、講義前半では小学校の教員でいらっしゃる塩原先生から小学校で学ぶ知識を用
いて解説を、講義後半では池上先生から前半の講義内容を大学の専門レベルにまで高め、説
明を補足してご解説いただくという構成でした。
塩原先生のパートではまず、光とは何かについての解説がありました。光といえば蛍光灯
の光や太陽光を思い浮かべるかと思いますが、このような私たちの目に見える光は可視光
線とよばれ、光の一部にすぎません。お肌の大敵である紫外線やこたつやリモコンなどに使
われている赤外線は私たちの目には見えませんが、光の一種です。また光でありませんが、
手術などで使われる X 線や携帯電話の通信で使われる電波は光の仲間で、光も含めて電磁
波とよばれています。したがって X 線や電波は光の親戚とよべるかもしれません。電磁波
の種類は、光の波の長さ=波長によって分けられています。たとえば光の中で波長の長いも
のは赤外線、それ以上に長いものは光の親戚である電波とされます。一方光の中で波長の短
いものは紫外線、それ以上に短いものは光の親戚の X 線とされています。
【光について】
さて光そのものに話を戻すと、光(おもに太陽光)をエネルギーとして取り込み成長して
いる生命体が今回のテーマにある葉っぱ(植物)です。植物は太陽光のエネルギーを使って、葉緑体とよばれる場所で光合成をおこなっています。そこで植物を溶かした液体にブラックライトを用いて紫外線をあててみると不思議なことが起こります。なんと植物を溶かし
た溶液が赤く光るのです。このように溶液が赤く光る要因には植物の光合成が関わってい
ます。植物はライトから出される紫外線を用いて光合成をおこないますが、その光合成の時
に使われなかったエネルギーが、(よりエネルギーの低い)赤い光となって放出されている
のです。溶液が赤く光る現象は、葉っぱの上でおきているエネルギー反応が原因だったので
すね。このあたりのお話は高校の生物で扱われる学習につながっています。
【まとめ】
今回の講座の興味深い点は、身近な実験を基に、小学校や中学校で扱う理科の学習を高校
や大学の学習にまで拡張している点だと感じました。また講義では光が私たちの身近な場
所で使われている事例がたくさん紹介されました。小学生のみなさんはこれから中学・高校
に進むにつれて、化学、生物、物理、数学といった科目で抽象的な数式の世界に出会ってい
くかと思います。その抽象的な世界を今回講義で扱ったような自分たちの生活に身近な、具
体的な世界に近づけて理解することを、今回の講義が促していくのかもしれないと感じました。塩原先生、池上先生貴重な講義をありがとうございました!
「もっと知る!小学校教員×大学教授コラボ企画!おもしろ理科教室~光について~基礎から大学レベルまで」
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