2日目、我々は本格的にボランティア作業に就くことになりました。ボランティアをコーディネートしていただいている、「ボラキャンすず」の方と共に、珠洲市真浦町にある「ホテル海楽荘」という旅館の現場に向かいました。その現場では、昨年9月の豪雨の際に発生した土砂災害により建物一階部分に土砂が入り込んでしまっている状態でした。旅館のご主人は土砂に流されお亡くなりになられたという現場でした。しかし、ご主人の息子さんに旅館の継続意思があるとのことで、土砂撤去のボランティアをさせていただきました。
今回我々がさせていただいたボランティアは、旅館の敷地内の水路に溜まった土砂をかき出すというものでした。聞くだけでは単純に思える土砂のかき出し作業は、慣れていない我々には、はじめは困難な作業でした。雨などの影響で土砂は粘土質になり、かなり重かったです。しかしながら、全員一致団結して取り組み、なんとか15時までに当日の作業目標をクリアすることができました。
私自身、昨年6月にも珠洲市を訪れており、今回半年ぶりに珠洲市を訪れたのですが、「1年以上経ってまだこんな状況なのか...」というのが正直に思ったことでした。もちろん前回訪れた際より瓦礫などの撤去は進んでいるものの、まだ復興に進めるような段階ではありませんでした。
現地の方々からお話を伺うたびに、国や県の行政のさらなる支援はもちろんのこと、民間や私たちのような若い世代の力が必要とされていることを強く感じた一日となりました。能登の半島の皆さんは、震災から1年以上が経過した今もなお、厳しい状況の中で生活を続けています。この現実を目の当たりにし、「行政だけに頼らず、自分たちにできることをもっと考え、支援を続ける!」と強く思った2日目でした。

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「ホテル海楽荘」横の排水溝の土砂のかき出し
大豪雨の被害を受けた 「ホテル海楽荘」の屋内
担当:法学部 法律学科 大長凜(4年) 佐藤豪(4年)
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